円心の仕込み方でも書こうかと思ったのですが、後回し。


尊大な物言いでしす、人を不快にさせるであるのを承知で云いますが、ワタクシは下手な絵が大好きです。別に変な意味で云ってるのではなく、下手な絵には魅力があると思ってゐるのです。

ワタクシがそうなのですが、何か表現したいものがあるとき。技術が無いとそれを表現しきれません。でも、表現したいものはそこに在るのですから、そこを何とか表現してみたり背伸びしてみたりするわけです。その、怨念にも似た情感はその絵のクオリティ以上のものを感じさせます。

旨い絵は確かに旨くてよいものなのですが、みたまんまと云うか、その大きさ以上のものが見えてこないのですね。いや、達者なひとの絵が絵の枠を超えることが無いとは云いません。ですが、なまじ技術があり枠が大きいとそれを超えるのもなかなかに大変だったりします。

ワタクシなんかは20年とか落書きしてたりしますと、下手なくせに枠にとらわれてしまって中々抜け出せなくなってしまってる気がします。たまに枠を超えられた気がするときもあるのですが、やはりそういった絵は古い、見るに耐えない技術で描かれたものであっても、手前味噌ながら何かが違って見えます。これは、気合を入れた自分のセンズリックな思い入れによるものだけとは云えないと思う。

オチが無くて困ってしまいますが、とにかく、旨かろうが不味かろうが、何か壁を越えたものは尊いものなのです。