技術習得に関して。

お絵描き掲示板とかにゐてるとよく散見する言葉として、「マウスでこんなに素晴らしい絵が描けてすごい」つうものがある。個人的にはあんま好きじゃない。別に、マウスで描こうがタブで描こうがライトペンで描こうが、最終的な結果の絵が好いか悪いかが問題なのであって、過程を指してどうこう云うのはあんまり気持ちのいいことでは無い気がしる。勝てばよかろうなのだーーーッ!簡単に云うと、「炎邪なのに強いですね」ってアレだ。なのに、って何だ、なのに、って。一番ひどいのは「炎邪にしては強いですね」ってやつだが。つか、判りにくい例えですね。

ついでに云うと、「好い絵が描けてうらやましい」って云うのも良く聞くが個人的にスゴク嫌いです。技術っつうのは基本的に修練を積んで得るものであって、誰でも得られるハズのものである。それを「うらやましい」とか云って止めてしまう姿勢が好きになれない。「うらやましい…」そんな言葉は使う必要がねーんだ…なぜなら、オレやオレたちの仲間はその言葉を頭の中に思い浮かべた時には!実際に学んじまってもうすでに終わってるからだッ!だから使った事がねェーーーッ!
さらに云うと、「好い絵を描く才能があってうらやましいですね」つう言葉が見え隠れするのも好みじゃないですね。モノを生み出すのに苦労しないひとはゐない…少なくとも、ワタクシやワタクシの周りのひとたちはモノを生むのに地獄のような苦しみを経験してゐます。あの、ひじり出すような、たまらない焦燥感*1。まあ、すんなり出るときもあるのですが、大抵は難産です。そこをもって「才能」の一言で片付けられてしまうのはちょっとなぁ…と思う日もあります。

…と、このような話を出すのも、過去に上記の発言をした方をして謝罪せしめるのは本意ではありません。生来の負けず嫌いで世の中を強い弱い勝ち負けの2元で俯瞰してゐるワタクシが云ってゐることなんで絶対的に正しいだなんてコレっぽっちも思ってませんです。マウスで上手な人がタブでさらにスゴイ絵を描くことも概ね相関してゐるし、技術習得の時間に個人差が大きいのは否めないですし…。

もとより、常日頃こんな肩肘張った生き方をするのも疲れますし、(疲れてます)、時に弱音を吐くのも悪くないです。ワタクシだって気分によって言葉を替えますし。まあ、気合が入ってゐるときには今回みたいな奮い立たせ方をするのもいいんじゃない?みたいなスタンスで。

*1:実はコレが病みつきでもあったりしなくもないがー